2026/01/16 07:46
※本記事は、基幹的農業従事者の減少や輸入米の増加など、農業の構造問題を報じた下記記事を背景にしています。
神戸新聞NEXT
https://www.kobe-np.co.jp/news/paper/morning/202511/0019758944.shtml
「農家が5年で25%減少した」という事実 をもとに、
農業が静かに、しかし確実に縮小している現状について書きました。

そして今回の神戸新聞の記事は、
その先にある未来を、よりはっきりと示しています。
それは――
離農の加速と、食料騒動の常態化という現実 です。
「稼げる農業」という言葉だけでは、現場は救われない
今回の記事では、
「稼げる農業への構造転換」という言葉が繰り返し使われています。
確かに、収益性は重要です。
農業が仕事として成り立たなければ、担い手は増えません。
しかし、やくもファームとして現場に立って感じるのは、
問題はそれほど単純ではない ということです。
記事にあった茶農家の話のように、
働き手の平均年齢は65歳を超え
真夏の作業は命の危険と隣り合わせ
作物転換は簡単ではなく
効率化しても、人がいなければ成り立たない
これが、多くの農業現場の実態です。
「もうかるかどうか」以前に、
「続けられるかどうか」 が問われています。
米騒動が示したのは、農業の“脆さ”
令和の米騒動では、
自給率がほぼ100%と言われてきた主食のコメが、
実際に店頭から消えました。
需要が少し増え、
供給が少し崩れただけで、
市場は簡単に混乱する。
これは、日本の農業が
すでに余力を失っている ことの証明だと受け止めています。
輸入米が急増している現実も、
「国内で作る力が弱くなっている」結果です。
やくもファームが考える「構造問題」とは
今回の記事で語られている構造問題は、
単なる農業技術や規模の話ではありません。
やくもファームが考える構造問題の本質は、
農業が個人の努力に依存しすぎていること
高齢化を前提にした仕組みが変わっていないこと
地域の維持と農業が切り離されて議論されてきたこと
にあります。
農地はあっても、
それを支える 人・地域・仕事の循環 が弱くなっている。
これが、離農が止まらない一番の理由だと感じています。
やくもファームの取り組み
― 農業を「続けられる仕事」にするために ―
やくもファームは、
農業を特別な仕事だとは考えていません。
地域に必要な仕事として、どう成立させるか。
そこに向き合っています。
そのために取り組んでいるのが、
いちご・米・キウイなど複数作物によるリスク分散
耕作放棄地の再生と農地の集約
建設業との連携による安定雇用
加工・直売・業務用販売まで含めた販路づくり
年間を通じた仕事量の確保
農業だけに依存しないことで、
農業を続けられる土台をつくる。
これは、現場から生まれた答えです。
都市近郊・神戸市で農業を続けるという選択
神戸市という都市に近い場所で農業を行うことは、
簡単な道ではありません。
一方で、
消費地が近い
地元で食べてもらえる
子どもたちが農業に触れやすい
という強みがあります。
やくもファームは、
農業を「遠い世界の話」にせず、
日常の中にある仕事 として伝えていきたいと考えています。
展望:農業は、地域が支えなければ続かない
今回の記事を読んで、
改めて強く感じたことがあります。
それは、
農業は、農家だけでは守れない時代に入った
ということです。
地域企業、行政、消費者。
それぞれが少しずつ関わらなければ、
農業は確実に縮小していきます。
やくもファームは、
その「間」をつなぐ存在でありたい。
農業を守るのではなく、
農業が続く形をつくる。
だからこそ、
これからも現場から発信し、
行動で示していきます。



